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その時、なんとなく視界の端でその人が座っていた場所に赤いバッグのようなものが見えたので、目線は携帯を見たまま、「忘れものですよ!」とバッグに手を伸ばしながら元気良く言った。
渡してあげようと、ひょいと持って立ち上がろうとしたら、膝から崩れた。
よく見たら備え付けの消火器だった。
呼び止められた人は2度見してた。
光の速さで消えたかったが、「・・・とかね、まぁ」とか、わけわからん事をつぶやきながら座り直して寝たふりをした。