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イタリアのこのやり方は特別ではなく世界各国で行われていた方法で大型の商船や客船は戦時ともなれば軍に徴用され空母へと改造され使用されるという事例は少なくありませんでした。日本の場合などは海軍が建造費の一部を出してやる代わりに戦時になれば船自体を海軍が徴用して空母へと改造して使用するかたちで日本郵船の客船から海軍の空母になった空母隼鷹などの事例があり一般的に話題として取り上げられることはほとんどありませんが今でも民間大型船の場合は同じようなかたちでいざ戦時になれば徴用出来るかたち(各種ネジ穴など予め改造し易いように作られている。)がとられているようです。
イタリアは第二次大戦後になって初めてジュゼッペ・ガリバルディー排水量10000/13850t規模などの空母らしき軍艦(ヘリコプター空母兼強襲揚陸艦)を建造保有しましたが戦後の日本に平和憲法による縛りがあるようにイタリアにはイタリアなりのお国事情がありイタリアの空軍法によってヘリコプター空母兼強襲揚陸艦は持っていてもそれに航空機を搭載して使用してはならないという禁止事項があり空母としての運用が出来ない状態でした。
その後空軍法によるこの縛りがナンセンスであるという議論がなされたのでしょう。
空軍法の縛りが改正され、するとすぐにハリアー垂直離着陸戦闘攻撃機の運用が開始され現在に至っています。
現在では新たに空母カブール満載排水量27100tが就役しジュゼッペ・ガリバルディーはヘリコプター運用の艦に戻されています。
搭載機はハリアー垂直離着陸艦上戦闘攻撃機が使われていますがいずれF-35B垂直離着陸艦上戦闘攻撃機に入れ替える予定になっています。
これは世界情勢を良く見て現実を直視し受け入れることは大事だという実例です。
添付資料は第二次大戦中に客船ローマを改装したイタリア海軍空母アクィラ(鷲の意味)の写真。
垂直離着陸艦上戦闘攻撃機ハリアーⅡを搭載したイタリア海軍空母ジュゼッペ・ガリバルディーの写真。
垂直離着陸艦上戦闘攻撃機ハリアーⅡを搭載したイタリア海軍空母カブールの写真。