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いずれも元々は陸上基地から運用することを前提に開発された戦闘攻撃機です。
ベトナム戦争から冷戦のさなかアメリカはF-14トムキャット、F-15イーグル、F-16ファイティングファルコン、F-18ホーネットと各種戦闘攻撃機を次々に開発し実戦配備を進めました。
これに危機感を覚えこれらアメリカ製新型戦闘攻撃機を打倒すべく旧ソ連が躍起になって開発した中でも有望候補となったのがミコヤンMiG-29フルクラムとスホーイSu-27フランカーの両戦闘攻撃機でした。
つまりロシアは最初から艦載機として開発したと言える機体は一度も作ったことがないということになります。
いずれにしても艦載機用に改良を加えられた両戦闘攻撃機はそれぞれ艦載機として使えることが試験によって確認されました。
しかし社会主義国とはいえ政府の側にも実際には派閥があり当時はミコヤン支持派よりスホーイ支持派が強力だったためスホーイSu-33艦上戦闘攻撃機が採用されることになりました。
第二次大戦後から旧ソ連でも何度も空母戦力構築の話は出ては消え出ては消えを繰り返していました。
本格的空母建造が遅れた理由も政府内の空母保有推進派と空母保有反対派の勢力争いの結果に大きく影響を受けていました。
陰謀や策略によって各派閥の大物が急に事故死したり病死したりして亡くなったり失脚したりして紆余曲折を繰り返しアメリカ海軍空母戦力に大きく遅れをとる結果となりました。
そういう紆余曲折の末やって手にした唯一の空母戦力がアドミラルクズネツオフということになります。
しかしなが今回の搭載機選定は資金と性能・効率を重視した結果ミコヤン派に軍配が上がったようです。
どちらも機体形状など外形的スタイリングは良く似ていますがこれは社会主義国だったから同じ流体力学研究所から研究データをもらっていたからです。
ミコヤンMiG-29フルクラムは陸上運用の前線戦闘機として開発されたため小型で設備機材が揃っていない僻地での使用が容易で整備し易いことが求められました。
一方スホーイSu-27フランカーは設備機材が豊富に整い完備された基地から運用することを前提に開発されたため大きく重く整備性も複雑なものとなっています。
高い実用性vs高性能といったところです。
どちらを採るか選択したということでしょう。
添付資料はミコヤンMiG-29フルクラムとスホーイSu-27フランカーを比較した三枚です。
こんなに大きさが違います。
大きな海外ユーザーであるインドがミコヤンMiG-29Kを選んだわけが見えて来る気がします。