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ソ連/ロシアの数少ない外貨獲得手段として世界中の航空ショーで派手なアクロバット飛行を披露し大人気のSu-27フランカー系の戦闘機なのですが元々の試作機はかなりのくせ者で失敗作に近い機体でした。
主翼はイギリスとフランスの共同開発機超音速旅客機コンコルドの技術をパクったオージー翼という緩やかに捩って丸めたような翼、垂直尾翼はエンジンの真上にマウントされていて現在のSu-27系戦闘機よりも垂直尾翼と垂直尾翼の間隔はかなり狭く、脚カバーはエアブレーキの役割を兼ねる設計となっていました。
飛行時の安定性がかなり悪く試作中に死亡者まで出し大々的に作り直さない限り試作開発が続けられないほど深刻な問題となっていたようです。
航空ショーのアクロバット飛行で脚光を浴びるSu-27系戦闘機も素晴らしい飛行特性を見せることが出来るようになったのはこのような相当な難産があったからだといえます。
・試作機T-10の三面図とSu-27フランカーの三面図。
を貼ります。


1970年代中盤アメリカ軍のF-15イーグル戦闘機のソ連空軍戦闘機に対する一方的な優位性は一次的なものであるとする空軍情報部の情報により軍事衛星による偵察を行った結果ソ連が開発中だった新型戦闘機が撮影されその存在が明らかとなりました。
それらが後のMiG-29フルクラムとSu-27フランカーでした。
フランカーの写真しか持っていないのでフランカーの写真を
・アメリカの軍事衛星に撮影された駐機中のスホーイSu-27フランカーの試作機T-10-1の写真。
・その後入手されたスホーイSu-27フランカーの試作機T-10-1の飛行中の写真。軍事衛星が捉らえていたのは正にコイツでした。現在知られているスホーイSu-27フランカーとはまるで別機です。主翼なんかはコンコルドからパクった技術オージー翼です。垂直尾翼なんかはエンジンの真上にマウントされています。
試作中に死者まで出すほど不安定な試作機でした。そのため改設計というよりは作り直しに近いくらい別機となってようやく生産型になりました。現行フランカーのようになったのは試作機T-10-7以降でした。
・ウクライナ空軍のものだと思いますが現在知られているスホーイSu-27フランカーの写真。
を貼ります。