19

私はそれを冷めた目で見ながら
【UFOキャッチャー】を連想していました

カタカタと同じ作業を繰り返しながら
壊れたマリオネットは時折、きゃぁきゃぁと
ひぃひぃと悲鳴を上げます

その悲鳴はとても悲痛で
耳を塞いで布団に包まってしまいたくなるほど
私には残酷に思えて耐え難いものでした。

首吊りの縄にしがみついている私には
耳を塞ぐ事も

雑誌を一つでも間違えた場所に落とせば
取り返しのつかない事になる私には
目をそらすこともできず

ただ耐えるしかありません

0 0

人気の記事