ステルス機
トータル:11426HIT
-
F-15イーグル戦闘機の場合のCFTを示す写真です。
F-15イーグル戦闘機の前方両サイドに写っているのがCFTと呼ばれるコンフォーマル燃料増加タンクでこれが胴体側面に装着されます。
ほぼ再設計に近いといわれるF-15Eストライクイーグル戦闘機はこの仕様になっていてタンジェンシャルキャリッジ(一つのパイロンに複数の爆弾やミサイルを搭載出来る装置)を使用するなどして爆弾搭載量が増加しており対地攻撃に特化した強力な戦闘攻撃機になっています。 -
CFTとは通常の燃料増加タンクとは異なり胴体に密着する状態で装着するコンフォーマル燃料増加タンクでこれを装備することで機体外形をあまり変えることなく搭載燃料を増やすことが出来て今まで燃料増加タンクを搭載していた兵装ステーションに武器をフルに搭載しても航続距離は短くならず空気抵抗も悪くならずステルス性も悪くならないという重宝なものです。
F-15Eストライクイーグル戦闘機の場合は胴体側面に装着。
F-16ファイティングファルコン戦闘機やF-18スーパーホーネット戦闘機の場合は背中の左右に装着。
アメリカのこのCFTの考え方は第二次世界大戦中のドイツ軍のフォッケ・ウルフFw190A戦闘機が主翼面密着型のドッペルライターと呼ばれる燃料増加タンクを装着した試験を行っていたことにヒントを得たのではないかと考えられています。
・胴体側面にCFTが装着されているイスラエル空軍のF-15Iラーム戦闘機の写真。
・CFT装着のF-16ファイティングファルコン戦闘機の写真。
・CFT装着のF-18Fアドバンスドスーパーホーネット戦闘機の写真。
を貼ります。 -
アメリカの事例以外ではロシアのMiG-29SMT戦闘機が背中部分に一カ所CFTのような燃料増加タンクを装着しています。
日本のF-2戦闘機にもCFTを装着した仕様にしないかという提案をアメリカのロッキード・マーチン社が提案しています。
ご丁寧に名前まで考えてくれていて名前はF-2 Super Kaiだそうです。
またアメリカが金儲けしようとしている臭いがして来ますね。
・第二次世界大戦中のドイツ軍のフォッケ・ウルフFw190A7戦闘機が試験を行っていたグラーフツェッペペリン研究所製の主翼面密着型270リットル燃料増加タンク『ドッペルライター』の写真。
・CFTを背中部分に一カ所装着したロシアのMiG-29SMT戦闘機の写真。
・日本のF-2戦闘機に対しアメリカのロッキード・マーチン社が提案しているF-2 Super Kaiの完成予想模型(兵器見本市にて)の写真。
を貼ります。 -
戦闘機がより長い距離を飛んで遠距離まで進出する又は進出した先でより長い時間戦うために機体外部に燃料増加タンクを取り付けるようになった世界最初のものは1936年に採用された日本海軍の中島飛行機(今の富士重工の前身にあたる会社。)製九五式艦上戦闘機だったといわれています。
最初は半球型の増槽を主翼付け根下面に装備し空中で投棄出来るものではありませんでした。(改良が重ねられ後に空中投棄出来るものに変わっていきました。)
なぜこのような形でこのような位置に装備したかといえば空になった増槽を不時着水時のフロート代わりにしようと考えられていたからでした。
その直後に日本海軍で採用された三菱製九六式艦上戦闘機にも胴体下面密着型のスリッパ型空中投棄式増槽が装備されていました。
後に九六式艦上戦闘機では涙滴型空中投棄式増槽に代わりました。
九六式艦上戦闘機は堀越二郎技師の渾身の作であり現在のステルス戦闘機アメリカのF-22ラプターも真似た可能性が高い主翼の捩り下げも世界で初めて盛り込まれました。
これを最初から継承して誕生したのが九六式艦上戦闘機の後継機となった零式艦上戦闘機=零戦でした。(零戦の場合は空力的にもメカニズム的にもより洗練されたものになっていました。)
そして日本製の他の軍用機でもこれら(涙滴型空中投棄式増槽)を導入することは一般的になりました。
世界の国々でもこれらを真似るかのように増槽を装備するようになりましたが第二次世界大戦の中盤くらいまでは固定式で空中投棄は出来ないタイプがほとんどでした。
ドイツ軍などでもほとんどの場合は空中投棄式ではない固定式増槽が多く増槽による事故も少なくはなかったようです。
なぜ日本だけが増槽開発について進んでいたのかというと当時の日本は主な活動範囲を広大な中国大陸としていたため航続距離延伸はクリアしなければならない問題だったからでした。
それに対しヨーロッパ諸国やアメリカ、ソ連では航続距離延伸にあまり熱心ではなく増槽の開発はあまり進んでいませんでした。
したがって日本が零戦のような戦闘機を自分で作って使っている事実を知ってから零戦を捕獲しその長所を調べ真似たというのもあながち間違いではないかも知れません。
戦争後期になると日本ではジュラルミン節約のため増槽を竹や紙で作るようになりました。(心置きなく使い捨てに出来るようにするためです。)
アメリカなどでも紙で増槽を作るようになりましたがこれは理由が違い敵に金属資源を拾われたくないというセコい考え方からでした。(アメリカの場合はしたたかで燃料注入から一定時間経過すると燃料タンクとしては使えなくなるように作られていました。)
ドイツ軍では自分の領地内で増槽を空中投棄することが多かったため増槽には『これを拾ったら警察や軍へ届けよ、届けた者には10ライヒスマルクを進呈する。』と書いて増槽回収を推進していました。
どこの国にとっても戦略物資の軽金属を捨ててしまうのは勿体ないですからね。
・九五式艦上戦闘機の写真。
・九六式艦上戦闘機の資料。
・九六式艦上戦闘機の写真。
を貼ります。 -
ステルス戦闘機が実用化されるような現代。
日本は太平洋戦争に敗戦してしまい結果技術開発を断たれてしまい今はアメリカなどの先勝国の後を追う形になってしまいましたが元々太平洋戦争までの時点では優れた技術を持っていたのです。
遅れを取り戻そうと再び頑張っているのが今なのです。 -
さて現在のステルス戦闘機に話を戻すとステルス戦闘機でも必要とあらば機外に装着する増槽を装備して出動します。
基本、長距離進攻が必要でステルス性を重視しなくてもいい場合などです。
たとえステルス戦闘機であっても増槽や爆弾やミサイルを機外に装備すればステルス性能が台なしになり発揮出来なくなります。
そのためステルス戦闘機の必須条件としては爆弾やミサイルは機内格納式とされその状態だとステルス性能が発揮出来る作りとなっています。
ステルス爆撃機やステルス攻撃機も同じで装備品は全て機内に格納出来ることが求められます。
隠密出撃の場合は装備品を全て機内格納する。
隠密でなくてもいい場合は機内にも機外にも装備品を装着して出撃するというわけです。
基本的な運用方法はそうなのですが実際に日々使用することとなってみると微妙に変化が起きて来ています。
近々日本の航空自衛隊にもステルス性能を持つF-35AライトニングⅡがお目見えするはずですがしばらくの間はスクランブル任務には就かせない方針のようです。
なぜかといえばスクランブル任務で出て行けば中国軍やロシア軍にとってはF-35AライトニングⅡのステルス性能を間近にモニタリング観察出来る絶好の機会になってしまうからです。
しかし大金をかけて最新機種を導入しておいて防空任務に使えないのは無駄な話。
当面はスクランブル任務に就かせず同一機種を導入している諸外国の使い方も参考にしながら普段はステルス性能を表に出さない形で運用していく方針のようです。
具体的にはわざと機外に装備品を装着して使用するみたいです。
レーダーに普通に映る状態です。
ということは相手を撃墜するつもりがある時は最初から機内格納した兵器のみで出撃して相手が気付かないうちに相手の探知能力圏外から攻撃をしかけ確実に撃墜するということになります。
仮に何らかの理由でこれが出来ず接近戦の格闘戦になったとしても機外装備を付けていないステルス戦闘機はステルス性能も高いうえに空気抵抗も低いため性能をフルに発揮出来るのに対し装備類を全て機外にぶら下げるしかない第四世代戦闘機は空気抵抗も高いうえにあまり高いGをかけられない(無理矢理高いGをかけた機動を行えば自分自身が空中分解してしまう。)ため機動性も急低下することもありステルス戦闘機に勝てる勝算はほぼありません。
たとえばアメリカの第五世代戦闘機であるF-22ラプターとロシアの第四世代戦闘機であるSu-35Sが戦ったとしたらほとんどの場合Su-35Sは相手にすらならないということです。
第四世代戦闘機と第五世代戦闘機の能力格差はそれほどに凄まじいということなのです。
・600ガロンの増槽を二本機外装着したF-22ラプターの写真。
・機外装備を一切装着せずミサイルを機内格納したF-22ラプターの写真。(写真は兵器倉の扉を開いた状態。)
・今の中国軍の実質的な主力を成している第四世代戦闘機 瀋陽 殲16 / 成都 殲10 / 成都 FC-1 / 瀋陽 殲15の写真。(これら全ての機種は第四世代戦闘機なだけに格納式兵器倉は持っておらず装備は全て機外装着式)(殲15と殲16は姿からしてロシアのスホーイSu-27フランカー系戦闘機にそっくりそのままでソ連/ロシアのパクリに欧米からパクった技術を組み込んだ中国製です。したがって本家より高性能である保証は全くありません。)
を貼ります。 -
図の資料はアメリカ軍のF-22ラプターと中国軍の殲15や殲16などロシアのスホーイSu-27フランカー系戦闘機の改良版が対決した場合のお互いのレーダー探知距離能力の格差を表したものです。
お互いのレーダーの能力とステルス性能の格差が大きく影響してこのような結果となっています。
勝敗の鍵は何かといえば高性能なレーダーと高いステルス性能であるといえます。
これらを持った方が戦いに圧勝するということです。
これからの現代航空戦ではこれらを持つことが出来ない国はやられ放題に陥ることを意味しています。
この図のような性能格差があれば接近した空中戦はまず起こらずそれ以前の遠距離の段階で勝負が着いてしまいます。
あとはF-22ラプターが敵機を何機撃墜出来るのかは一度に装備出来る武器の数次第ということになります。
現在日本の航空自衛隊が主力戦闘機としているようなF-15イーグルが相手となる場合はほぼ同時に5〜6機に対応出来て全てを撃墜可能だといわれています。
スホーイSu-27フランカー系戦闘機の場合もあまり変わらない結果となるはずです。
F-22ラプターはさすがに高価(1機あたり248億円ほどもする最高級戦闘機。)なだけの断トツの強さがあります。
40機も揃えることが出来れば在来型戦闘機240機分の戦力を持ったのと同じことになりますから凄いことです。
自国の領空を守るために国家というものが保有せざるをえない戦闘機戦力としては少数精鋭化に大きく寄与出来る存在といえます。
器材人材含めて総合的にコンパクト軍隊化が可能になります。
しかし技術力を持った国しかこれを手にして使いこなすことは出来ません。
こればかりは仕方ないリアルな現実ですね。
日本もその技術立国から外れないでいれるような努力は常にやっておく必要があることを忘れてはなりません。
どこかの元グラビアモデル成り上がり議員の台詞のように『一番じゃなきゃダメですか?二番じゃダメですか?』なんて現実を知らない馬鹿げたことを胸を張って言ってその自分の台詞に自己陶酔しているようでは日本の将来は堕ちていくだけです。 -
まともな政治家ならば当然知っておいて当たり前の外交軍事情勢の話として今現在の世界の戦闘機の能力格差は一番と二番では雲泥の差があり僅かな僅差ではない現実をちゃんと勉強しておくべきですね。
それが出来ない政治家は議員として選ぶべきではないですね。
政党や議員を選ぶということは浮かれた人気投票とは違うのですから。
最近のニュースなどを見ていると人気投票と勘違いしているのではないかと疑いたくもなる雰囲気が日本全体に蔓延している気がします。 -
ステルス能力 vs レーダー能力の東西戦闘機対決ともいえる資料を貼ります。
対象はロシアが実戦配備を目指し開発中のスホーイT-50ステルス戦闘機とそれまでの繋ぎとして採用したスホーイSu-35S戦闘機対アメリカ製第四世代戦闘機のF-15イーグル戦闘機とF-16ファイティングファルコン戦闘機とアメリカ製F-35ステルス戦闘機とヨーロッパ共同開発のユーロタイフーン戦闘機がそれぞれ対峙した時の探知能力の差を示したものです。
完璧に旧世代戦闘機になるF-15とF-16の場合は当然ロシア側のレーダー探知能力に完敗という結果。
しかし第五世代戦闘機であるF-35ステルス戦闘機と対峙した場合はロシア側は逆に完敗という結果。
第四世代+アルファの戦闘機といわれるユーロタイフーン戦闘機と対峙した場合は勝てるが余裕というわけではなくなった結果。
これらの結果はそれぞれの戦闘機が持つステルス能力とレーダーの能力の優劣によりこのようになるという資料です。
自分が持つレーダーの能力が優れていると思っていても対峙した相手戦闘機のステルス能力がより優れていたとしたら探知出来る距離は思っていたより短くなり近くまで接近しないと発見出来ないということでありその間に相手戦闘機がより高性能なレーダーにより遠くから自分を探知出来ていたらそれは撃墜されることを意味するということです。 -
都合上Su-34とMiG-29だけ余計ですが資料に登場した戦闘機の写真です。
姿を見ただけで新旧戦闘機の違いがはっきりわかります。
第五世代戦闘機はみな角張っていて胴体が太い箱状で兵器収納式兵器倉を備えています。
・ロシアのスホーイT-50とSu-34とSu-35
・アメリカのF-15とヨーロッパ共同開発のユーロタイフーンとロシアのMiG-29
・アメリカのF-16とF-35
の写真を貼ります。
レスを投稿する
双発エンジンに双垂直尾翼という姿であるため比較する対象物がない単機状態では一見大柄な機体であるかのように見えますが世界各国が開発しているステルス機の大きさに比べれば1番小柄な小さい機体となります。
F-16戦闘機かF-2戦闘機程度とかなり小型の機体です。
何時になるんだ?何時になるんだ?と多方面でささやかれていた日本製ステルス機の実機の初飛行はいよいよ来月2月の中旬になる予定です。